アニメ名探偵コナン944-945話『いいね。の代償』のネタバレ感想です。(アニメオリジナル回・2019/6/22・29放送)
探偵団が足を使って調査するワクワク感、ちょっと変わったミスリードなど、満足度の高いお話でした!
そして、まさかコナン君から情報リテラシーを教わることになるとはな…!
今回のコナンからわたしが感じた、情報の本質を見極めて取捨選択する方法について詳しく書いてみました。
それでは、以下ネタバレを含む感想です。ネタバレNGな方は注意してください。
【この記事の内容】
- 今回のお話で好きなポイント
- 視聴者へのミスリードが上手い!
- コナン君から学ぶ情報リテラシー
コナン944-945話アニメ感想ネタバレ
好きなポイント3つ
まずは、今回のお話で良かったと思ったことを書いていきますね。
好きなポイント1つ目は、少年探偵団の活躍です!
銀行へのウソの爆破予告騒動に巻き込まれて、怪我をした元太。
お見舞いにいくと、元太をかばって骨折したというお兄さんが…。半月前にも似たような事故で見舞い金を…?
流石に怪しすぎるだろ…。TVアニメ『名探偵コナン』「いいね。の代償(後編)」(TVオリジナル)
6月29日(土)よる6:00から! pic.twitter.com/y10UY1u6oY— 江戸川コナン (@conan_file) 2019年6月28日
子どもが事件に挑むワクワク感や、歩美ちゃんの子どもならではの直感、大人と対等に話す元太&光彦が見ていて本当に楽しいしかわいいしほっこりします。
コナン君が探偵団を信頼しているのが伝わってくるのも嬉しいんだよな~(^^)
哀ちゃんとコナン君のやり取り、お兄さんお姉さん感も良かったです!
好きなポイント2つ目は、ちょうど良い塩梅に頭おかしいことです(褒めてる)
例えば、米花町に来てしまったばかりに被害に遭ってしまったという犯沢さん的要素とか。黒タイツさんも心なしか犯沢さんぽかったような…。
演劇のタイトル「腸に裏切られた男」とか、「私は詩人です」の札ぶら下げてる詩人とか明らかにアレだし。
神楽・河内山・遥の3人のノリも謎だし、劇団員の風貌もちょっとアレだったし…(笑)
「東京婆ールズコレクション」ばりのカオス回も良いけど、今回みたいにほんのり笑えるくらいのおかしさがコナンワールドと馴染みやすいかもしれませんね。
好きなポイント3つ目は、非言語の演出です。
だんだん雲行きが怪しくなっていく空模様の演出で、河内山の心情の変化や追い詰められてる感が伝わってきて印象的でした。
そんな空を不安そうに見つめる遥。最後は土砂降りになったのも切なかった…。
あと、河内山が追い詰められるシーンの作画と声優さんの演技!
作画めっちゃ気合い入ってたし、声優さんの演技も良い諦め感みたいなものを感じて良かったです。
一方で、神楽を殺害しようとする動機はちょっと弱いかなと感じました。
例えば遥が神楽のことだけ下の名前で呼んでるなど、遥と神楽の間に河内山が入れない絆があったりしたら説得力が増したかなと思います。
ちょっと変わったミスリード
今回のお話、視聴者へのミスリードがちょっと変わってて面白かったです。
正直、犯人が河内山かな?というのは前編が終わった段階で予想がつくんですよね。
探偵団の様子からすると明らかに神楽ではなさそうだし、遥には動機がなさそうだし。
「いいね。の代償」というサブタイトルも「いいね欲しさに騒動を起こして捕まる」という行き過ぎたバカッターの話な感じするし。
元太が入院したと聞いてきた病院には、元太をかばって怪我をしたお兄さんと、ピンピンしている元太が…。
骨折してるのに、お兄さんも見舞いにきてる友達も写真撮ったり、妙に明るいけど、なんでだろう…?
TVアニメ『名探偵コナン』「いいね。の代償(前編)」(TVオリジナル)
このあとすぐ! pic.twitter.com/DXRygiyUbK— 江戸川コナン (@conan_file) 2019年6月22日
つまりわたしは、前編の最後の時点では大坪さんと同じ勘違いをしていたのです。
ところが、前編の次週予告を見てまんまとミスリードに引っかかりました(笑)
予告で流れた「わけがわかりません!」という河内山のセリフで、「あれ?河内山は犯人じゃないの?」と思っちゃったんです。
あれは起こった事実ではなく河内山の筋書きの部分を視聴者に見せていたわけですね。
それってフェアじゃなくない?予告詐欺じゃない?という意見もあるかもしれませんが、私は上手いなーと思いました。
あとは予告で遥が空を見上げ意味深な表情をしていたのも、後半で何か遥が犯人になる動機が明かされるのか?などと想像しちゃいました。
予告以外だと、河内山も神楽も役者という点が良い感じに効いていたと思います。
神楽の人柄からすると犯人じゃなさそうだけど、役者だから演技しているのかもしれない…と探偵団が悩んでいたように、わたしも役者という情報に勝手に翻弄されてしまいました。
他には、劇団員の証言が実は又聞きだった…というのもミスリードになっていましたね。
この劇団員の証言についてはミスリードとしての効果もありましたが、次の項目で書く情報リテラシーにも関係していたんです。
コナン君から学ぶ情報リテラシー
今回のお話、普通に面白いだけじゃなく奥深いなぁと思ったのが、情報リテラシーについて学べることです。
情報社会と言われて久しい昨今、情報、とりわけネット上の情報は玉石混交の極みです。
例えば、ダイエットにはランニングが最強という説もあれば、ランニングのような有酸素運動はダメで筋トレ最強という説もあります。
ダイエットしたいのに真逆の情報があって、更に他にもいろんな情報があって…調べれば調べるほど情報は溢れ…
なんて感じたことはありませんか?わたしは10年くらいそんな感じでした(笑)
こんなポイズンな情報社会を泳ぎきって混乱から実を守るためには、本質を見極め、情報を取捨選択することが重要だと思います。
本質を見極めることをはコナン君的な言葉に置き換えると、事件の真相を暴く、真実を見抜く方法とも言えます。
今回のお話にはそのヒントが隠されていました。
情報のフェーズ(段階)を意識する
劇団員の証言が実は河内山からの又聞きだったことが、少年探偵団の推理に大きく影響していましたね。
ここから学べるのは、情報のフェーズを意識するのが大事だということです。
フェーズというのは段階のことです。
- 自分が体験した:フェーズ0
- 自分が直接目撃した:フェーズ1
- 人から聞いた:フェーズ2
- 又聞きやネットの情報:3以上
あくまで例ですけど、こんな感じで段階的に、フェーズが上がっていくほど本質からは遠くなる可能性が高くなります。
つまり、ものすごーくざっくり結論を言うと、人から聞いた話やネットの情報は鵜呑みにするなってことです。
例えば「怪盗キッド」に関する情報なら…
怪盗キッド本人である快斗は0
怪盗キッドを直接見たことがあるコナン君は1
コナン君からキッドの話を聞いた有希子は2
SNSでのキッド目撃情報は3以上
みたいな感じです。※3は原作に出てきたわけではなく、説明のために私が勝手に作った設定です
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今回の話で言えば、元太や光彦はモブ劇団員の証言をフェーズ2と思っていたら実際は3以上だったわけですね。そもそも河内山のウソだったので元も子もないですが。
コナン君は元太や光彦から更にそれを聞いたので、もっとフェーズは高くなります。
神楽の発言について、コナン君が「間違いないんだよな?」と元太・光彦に再確認したところから話が動き始めました。
こんな風に「それって本当かな?」と疑問を持ってみることが大切なんですね。
これは、情報を全部疑って疑心暗鬼になれと言いたいわけではありません。いったん素直にまるっと受け入れるのが大事な場面もありますし。
ただ、外部からの情報に翻弄されすぎると、物事の本質を見極めるのが難しくなります。
特にネットの匿名の情報やSNSの情報については原則フェーズがかなり高いと考えて良いでしょう。このブログもそうですよ!(笑)
情報(特にネット、SNS)に触れるときにはフェーズを意識して、あくまでも「参考程度」という前提意識を持つこと。
これが本質を見極めるヒントの1つだと思います。
内容そのものより大事なこと
情報の本質を見極めるには、内容そのものよりも大事なことがあります。
それは、情報がどういう意図で発信されているのかということです。
大坪さんは、狸ポン吉のつぶやきを「いいね稼ぎ目的」という意図だと思っていました。わたしもそうです。
でも実際には、コナン君が解き明かしたように「こんな偶然が二度も重なるわけない」と周りに思わせて神楽さんを自殺に見せかけ殺害する布石を打つことが目的でした。
情報の意図を読み取れば本質が見えてくるのは、3次元世界でも同様です。
例えば、ちょっと前まで某バーコード決済サービスがやたらと派手に還元キャンペーンなどを行っていました。
一見するとユーザーにデメリットは無いし、超おトクな情報に思えます。
しかし企業側の意図としては、競合他社からの獲得に躍起になっていたり、普段クレジットカードの利用が少ないコンビニなどでバーコード決済を使ってもらい新たな利益を生み出すことが目的だったりするわけです。(例外もありますが、バーコード決済はクレジットカードと同じ仕組みのものが多いです)
こんなふうに情報の意図を読み取れば、「おトクだから使おう!」と飛びつく前に「コンビニでついつい使いすぎちゃいそうだからやめとこうかな」と立ち止まり、情報の取捨選択をすることができますよね。
情報の意図を探る方法はいくつかあります。
例えば、コナン君も今回言っていたように背景を探ること。
歩美ちゃんが「なんか犯人ぽくない」と感じたような、なんとなくの直感を働かせること。
その情報を受け取った人がどんな感想を抱くのか、それによって誰にメリットがあるのかを考えてみること、などです。
そうやって情報の意図を読み取ると、情報の取捨選択が簡単になっていくと思いますよ!
アニメ名探偵コナン944-945話ネタバレ感想まとめ
以上、名探偵コナン944-945話『いいね。の代償』のネタバレ感想でした。(アニメオリジナル回・2019/6/22・29放送)
アニメ名探偵コナン944-945話を一言でまとめると…「ツイ廃の話かと思いきやコナン君から情報リテラシーを学べた回」でした!
表情・間・空模様などセリフ以外で表現する演出、探偵団が足を使って調査する面白さ、ちょうど良い頭のおかしさなど、純粋に楽しめるお話でした。
役者という要素・タイトルや次週予告を使ったアニメならではのミスリード、コナン君が推理を微妙に間違える点など、良い意味で視聴者を騙しているのも面白かったです。
そして更に丁寧に見てみると、コナン君から情報リテラシーを学べます。
特に情報がどういう意図で発信されているのかは、物事の本質を見極めるうえで大事だと思います。
今後コナンを見るときも、twitterなどの情報を見る時も、このブログを読んでくださるときも
「どういう意図で発信されているのか」
を意識してみると本質にちょっと近づき、自分に必要な情報を取捨選択しやすくなると思いますよ(^^)
この記事が、読んでくれた方のお役に立ちますように!最後までお読みいただきありがとうございました♪
【アニメ名探偵コナン944,945話の登場人物】
●レギュラーキャラ
江戸川コナン/灰原哀/小嶋元太/吉田歩美/円谷光彦/高木渉/千葉和伸
●ゲストキャラ
神楽澄人/伊部遥/大坪菊英/河内山豪/出羽恥一郎/劇団員